落語はビジネスにも役立つ!「笑う力」を身につけたい

アマチュア落語家・太助が、落語の魅力を考えます。

忖度(そんたく)と禁演落語:権力への過剰すぎる配慮

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2017年、「忖度(そんたく)」という言葉が広まり「2017ユーキャン新語・流行語大賞」にも選定されました。この言葉の本来的な意味は「他人の気持ちをおしはかる、推察する」というもので、特に否定的なニュアンス…

落語 THE MOVIEに見た柳家喬太郎のすごみ

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。落語教室で、1人の持ち時間は15分と決められています。これは厳密に守られていて、指導いただく師匠が、稽古の際もタイムチェックをし、オーバーしていれば指摘されます。 このため、演じたい噺(はなし)を決める…

柳家小三治に会いたくて。会いにいく~第131回:江戸川落語会

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。柳家小三治師匠が出演すると聞いて、12月16日に開催された江戸川落語会に足を運びました。江戸川区在住だった橘屋圓蔵師匠が尽力して始まった落語会で、今回で第131回を迎えます。 会場は、小岩駅から歩いて15分ほ…

太助セレクト落語 2018年1月下旬から2月初旬のお勧め落語会

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2018年1月中旬から下旬のお勧めの落語会をピックアップしました。1月は、新春興行の楽しさがタップリと楽しめる時期です。夢の組み合わせの落語会も目白押し。チケットはお早めに! ふなばし市民寄席「喬太郎・白酒…

「徳川家康」山岡荘八:文明を改める哲学は生まれたのか?

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。久しぶりに山岡荘八(著)『徳川家康』を読み返しています。この本を開く気になったのは、韓国の元大統領である朴槿恵(パク・クネ)が、拘置所で熱心に読んでいるというニュースを知ったからです(韓国版の書名『…

落語家にとって歯は命! 太助の歯医者放浪記(1)

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。年の瀬が迫り、一年を振り返る時期になりました。今年もいろいろありましたが、年間を通じて悩まされたのが「歯」についてでした。 長い、長い歯医者放浪記の始まり 2017年の1月から、歯が急激に悪くなり、全体的に…

太助セレクト落語 2018年1月初旬のお勧め落語会

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2018年1月上旬から中旬のお勧めの落語会をピックアップしました。年明けは、新春興行で落語会が最も活気づく時期です。新春興行で独演会も多く開催されます。お気に入りの落語家さんをたっぷり楽しめるチャンスです…

お勧めの落語家:柳亭左龍(2)~ふくよかな古典の名手。人形町での独演会

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2017年11月29日、人形町で開催された「第2回 柳亭左龍 独演会」に行ってきました。 会場は、人形町駅から徒歩5分くらいの日本橋社会教育会館のホール。いかめしい名前のホールですが、ここの席は、列ごとに段差が付…

新潮文庫 解説目録をチェックする静かな喜び

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。先日、ある書店に入ったところ、「ご自由にお持ちください」と書かれた『新潮文庫【解説目録】』が平積みされていました。黄色い表紙で、680ページ以上ある大冊です。 1冊いただいて持ち帰り、久しぶりに熟読しまし…

太助セレクト落語 1月初旬のお勧め落語会

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。12月下旬から2018年1月上旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。年明けは、新春興行で落語会が最も活気づく時期です。年の初めを「笑い」で始めようという皆さん、ぜひ落語会に足を運びましょう! 年忘…

立川志らくは、テレビで和服を着るべきなのか?

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。平日、昼の情報番組『ひるおび!』で、立川志らく師匠がコメンテーターを務めています。そのコメントや話し方には、賛否両論、いろいろな意見があるようです。 なぜ落語家は、テレビであまり見かけないのか? 太助…

太助セレクト落語 12月のお勧め落語会(3)

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2017年12月下旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。年末最後のこの時期、大物の公演も目白押しです。チケットを取るのが難しい落語家さんは、お早めに! 雲助・白酒 縁づくしの会 日時:12月12日(火)…

落語の登場人物:ご隠居は、なぜウンチクを語るのが好きなのか?

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。落語によく出てくる登場人物は、大体決まっています。長屋の八っつぁん、熊さん、ご隠居さん、おかみさんと子供。商家の大旦那、若旦那、番頭さん。廓噺(くるわばなし)の花魁や幇間。おなじみのメンバーですが、…

お勧めの落語家:立川談修~端正な語り口で聴かせる新時代の名手

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。秋の気配も深まり、冬の寒さも感じられるようになってきた11月6日、人形町で開催された立川談修・独演会「談修インザダーク Vol.5」に足を運びました。 端正な語り口から繰り出される、少しダークな噺の数々 立川談…

お勧めの新作落語家ベスト5~志の輔、白鳥、彦いち、喬太郎、昇太

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。今回は、お勧めの新作落語家を紹介します。 昔から伝わる噺(はなし)を語り継ぐ古典落語に対して、新作落語は、落語家自身が創作する落語です(創作時期が新しいものを新作と呼ぶ場合もあります。また本人以外が作…

落語業界は、真打が64%のすさまじい逆ピラミッドの世界!!

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。落語家は、師匠に弟子入りを許されると、前座見習い→前座→二つ目→真打(しんうち)と序列を上げていきます。この真打になるためには、団体によって違いはありますが、12年から15年かかるといわれます。前座での修行…

太助セレクト落語 12月のお勧め落語会(2)

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2017年12月中旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。年末のこの時期、団体を超えた珍しい組み合わせの落語会も色々と行われます。落語家さんも刺激になるようで、熱の入った高座が見られますよ! 鯉昇・…

柳家喬太郎:新作、古典、マクラの3拍子揃ったオールラウンドプレーヤー

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。今回のお勧めの落語家は、柳家喬太郎師匠です。私がいまさら紹介するまでもなく、人気・実力ともに落語界の最高ランクに位置する噺家さんです。 新しい時代の名人像を感じさせてくれる落語家 喬太郎師匠は、新作落…

落語を覚えて、記憶力の減退に挑む!(1)『落語家はなぜ噺を忘れないのか』

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。落語を話してみようと思ったときの、最初の関門は、噺を暗記しなければならないことです。 指導いただく師匠からは、「噺を覚えていなければ指導はできません」と言われます。また、うろ覚えでセリフを適当に言うこ…

太助セレクト落語:12月のお勧め落語会(1) 柳家三三・春風亭一之輔の二人会など必見!

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。2017年12月上旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。いよいよ年末が近づいてきました。年末は人気の落語家の共演が増える時期です。気になっていたけど、まだ観ていない落語家さんがいたら、この時期は…

立川談志:素人が近づくこともできない高き独立峰

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。立川談志追悼興行の情報を調べていたら、恐れ多くも、談志について書きたくなりました。 これまで、立川談志ほど、さまざまに評論された落語家はいないでしょう。評論家やお弟子さんによる書籍は、数多く刊行されて…

落語で、男が「いい女」を演じることの難しさ

こんにちは、太助です。いま太助は「夢の酒」という落語の稽古に励んでいます。 「夢の酒」は、うたた寝をしている若旦那を、妻のお花が起こすシーンから始まります。 「もう少しだったのに」と、起こされて機嫌が悪い若旦那。その理由を尋ねると、夢を見て…

落語の「ちょいと一杯ひっかける」は、酒飲みにとても便利な言葉

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。太助は、はっきり言って酒好きです。ちなみに落語教室に来る中高年のおじさんは、ほぼ間違いなく酒好きです(笑)。いま「夢の酒」という落語を稽古しています。これは男の願望が、夢の世界に現れるような噺ですが…

お勧めの落語家:柳家三三~心地良いリズムで落語の世界へ誘う

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。先日、ある落語会に行きました。登場した落語家さんは、落語に「客いじり」や「くすぐり」を数多く入れてくるタイプの方でした。 客いじりとは、落語の途中で「そこのおばちゃん、笑ってるけど、あなたのことだよ!…

落語家は、メガネをかけてはいけないの? 

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。太助は日常的にメガネをかけています。ひどい近眼で、メガネとは長い、長い付き合い。メガネがないと日常生活はまったく営めません。 落語でも、メガネをかけたまま高座に上がっています。メガネを外すと不便ですし…

太助セレクト落語 見逃したくない!11月のお勧め落語会(3)

こんにちは、太助です。2017年11月下旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。ぜひ、参考にしてください! 年末、年始にかけて、落語会も活発に開催されます。人気のある演者が出演する落語会は、発売日に即完売なんてことも、よくあります。本当に…

噺家の魂が震えた名人芸の第1位は!? なんと!

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。『噺家の魂が震えた名人芸落語案内』(著者・噺家三十人衆、解説・六代目三遊亭円楽)という本を読みました。これは、円楽師がプロデュースする落語祭の出演者・30名に「自分が一番好きな落語」についてアンケート…

江戸という都市が持っていた、とてつもないエネルギーと欲望について

こんにちは、アマチュア落語家の太助です。『江戸の経済事件簿』(赤坂治績・著)という本を読んでいたら興味深い記述があったので紹介します。 江戸時代の初期、農業の生産性の向上に合わせて、百姓の経済力が高まりました。必然的に消費も増加したため、商…

落語をやって初めて分かった! 男着物の魅力と面白さ(2)

こんにちはアマチュア落語家の太助です。落語を始めるようになって、必要になったのが着物です。 これまでの人生で、私は着物を着たことなど一度もありません。そこで着物販売をしている母親に頼んで、大変に高価な着物を作ってもらいました。ところが、季節…

太助セレクト落語 見逃したくない!11月のお勧め落語会(2)

こんにちは、太助です。2017年11月中旬の、太助お勧めの落語会をピックアップしました。ぜひ、参考にしてください! 年末、年始にかけて、落語会も活発に開催されます。人気のある落語会は、来年のチケットも、今頃から発売開始されます。要チェックですよ!…