落語はビジネスにも役立つ!「笑う力」を身につけたい

アマチュア落語家・太助が、落語の魅力を考えます。

猫好きのための落語って、あるのかニャ!?

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こんにちは、太助です。私は、自他共に認める猫バカ。街で猫を見かければ、「ニャ」と言って話しかけ、飼い猫が外で喧嘩をしていれば、必ず駆けつけて加勢します。いつでも、自分の飼い猫のほうが正しいと信じ込み、太助という名前も、実は昔の飼い猫の名前。

 

もう猫バカというより、ただの馬鹿という気もしますが……。

 

猫好きのための落語があるのか、気になったので探してみました。

 

猫の皿

 

骨董の仲買人が主人公。東京では掘り出し物が見つからないので、地方を回っている。街道の茶屋で休んでいて、ふと土間を見ると、猫が飯を食べている最中。その皿を見て、驚いた。絵高麗といって、三百両は下らない大変に高価なもの。この皿を、なんとか安く買い取ろうと考え、「自分は猫好きなので、猫を譲ってほしい」ともちかける。しぶる主人に、三両の値を提示して、なんとか承知をさせる。「ついでに、その皿も譲ってほしい」と言うと、主人は承知をしない。「この皿は絵高麗の大変、高価なものだから」と言う。「そんな高価もので、なぜ猫に飯を食わせてるんだ?」と尋ねると、主人の答えが……。

 

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猫久(ねこきゅう)

 

題名には、「猫」が入っているが、これは長屋暮らしの八百屋の久六さんのあだ名。猫のようにおとなしいから猫久と呼ばれている久六が、ある日、血相を変えて脇差(わきざし)を取りに戻ってきた。その女房は、脇差を取りだすと、神棚の前で三遍いただいて亭主に渡した。それを見ていた熊が、その意味を教えられ、よく理解しないまま真似をするという長屋噺。

 

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猫の災難

 

文無しの熊さん、隣りのおかみさんから、鯛の頭と尻尾だけをもらう。猫の病気見舞いに貰ったもので、身を食べさせた残りもの。ここに訪ねてきたのが兄貴分。真中にすり鉢がかぶせてある鯛を見て、「いい魚がある」と勘違いして、酒を買いに行ってしまった。困った熊は、酒を買って戻ってきた兄貴分に「猫が身だけ、持って行ってしまった」と嘘をつく。どうしても鯛が食べたくなった兄貴分は、今度は魚屋へ。その間に、酒の味見を始めた熊だが、飲みだすと止まらない。とうとう、買ってきた酒を飲みきってしまった熊は、また猫のせいに……。

 

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猫忠(ねこただ)

 

美人の常磐津(ときわず)の師匠のところへ、下心いっぱいで通う若い衆。ところが、この師匠と自分達の兄貴分が、いい仲になっていることが分かる。腹を立てた連中は、兄貴分の女房に告げ口に向かうのだが、このいい仲になっている男は、大きな猫が化けたものだった……。

 

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猫怪談

 

与太郎の育ての親というべき親分が、急に亡くなった。与太郎と大家、長屋の住人の三人で、夜中、寺に運ぶことになるのだが、途中で遺体を入れた早桶(はやおけ)がバラバラに。大家達は、換えの早桶を探しに出かけ、与太郎が一人で番をすることに。ところが、遺体が動き出したり、踊りだしたりする。魔力を持った猫の仕業ではないか、というちょっと不気味な噺。


 

こうして紹介してみると、猫がタイトルについている噺でも、猫は出てこなかったり、猫は化けるなど魔力を持っていると信じられていたため、怪異談のような噺も多いですね。「可愛い猫が登場する噺はないのか?」と探してみたら、三遊亭白鳥師匠の「わんにゃん物語」がありました。これは、お気に入りです。

 

わんにゃん物語

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猫好きの皆さん、猫の落語はいかがですか? ちょっと現代とは、猫の存在感が違いますよね。