落語はビジネスにも役立つ!「笑う力」を身につけたい

アマチュア落語家・おさむ家太助が、落語の魅力を考えます。

宝くじ1等・7億円に当ったら、あなたは最初に何をしますか? 使う? それとも隠す?

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こんにちは、アマチュア落語家の太助です。宝くじの販売額が毎年減少していて、2016年は18年ぶりに9,000億円を割り込んだというニュースが報じられました。宝くじの販売額は、2005年をピークに10年以上、減少傾向が続いているそうです。

 

なぜ宝くじの話しを始めたかというと、テレビで「ドリームジャンボ宝くじ」のCMが流れていて、それが妙に印象に残ったからです。

 

1等7億円が当たったら、あなたは何を買う?

 

タイムスリップしてきた侍・役所広司が、食べていくために、夏祭りの屋台で綿あめを売っています。通りかかった知り合いの女の子たち(島崎遥香鈴木奈々)が、一生懸命、綿あめを作っている侍に、「(宝くじ)当たったら7億円だよ。どうする?」と尋ねます。

 

侍が力強く「スマホを買う!」と言うと、女の子たちは思わず「小さ!」と呟きます。その言葉に侍が驚き、CMは終わります。ソフトバンクの「白戸家」やauの「三太郎」と同じ、奇抜な設定で、ストーリー性のあるというタイプのCMですね。

 

7億円の宝くじが当たっても、買いたいものがスマホというギャップに、妙なリアリティを感じました。宝くじの販売額が減少している要因として、賞金額が上がっていないことが挙げられています。しかし、「7億円当たっても、特に買いたいものがない」というのが、実は要因としてありそうです

 

近年、若い人たちは、どんどん質実(飾り気がなく、質素でまじめ)になっています。見栄を張るためにお金をつかわなくなりました。バブル期の頃は、高級車やスーパーカーに乗ることがもてはやされました。しかし今は、そのような車より、ワンボックスタイプの軽自動車のほうが人気があります。

 

1等・当選確率が1千万分の1という宝くじを5,000円買うくらいなら、その5,000円をもっと堅実なことに使おうという人が増えているのでしょう。

 

宝くじを扱った落語は、当選した人たちのドタバタを描く

 

落語にも宝くじを扱った噺が色々あります。昔は、富くじと呼ばれ、寺社の財政を潤すために販売されました。

 

富くじは、番号を書いた紙の札(富札)を市中で販売し、同じ番号の木札を作って大きな箱の中に入れ、錐(きり)のようなもので、その木札を突いて当選番号を決めました。当たりの最高額は、百両から数百万両だった、といわれます。江戸時代の物価は、例えば米一石(150キロ)が二両前後と考えると、驚くほどの高額な当選金額であることが分かります。

 

富くじを扱った落語を紹介しましょう。

 

宿屋の富

 

ほとんど金もないのに宿屋に長逗留している貧乏な客。怪しまれないために「自分は大金持ちの商人で、金がありすぎて、逆に自由が利かない。そこで、わざとみすぼらしい身なりで、汚い宿に泊まったのだ」と大ぼらを吹いている。すると宿の主人に「内職で富くじを売っているので、ぜひ買ってくれ」と頼まれる。結局、なけなしの金で富くじを買うはめに。ところが、この富くじが大当たりして……。

 

 

富久(とみきゅう)

 

腕は一流だが、酒でしくじってばかりいる幇間(たいこもち)の久蔵が、なけなしの金で富くじの札を買う。当たったら幇間を辞めて、堅気の商売をしたいと思っているのだ。その夜のこと。大事な旦那が住んでいる芝のあたりで大火事が起きる。慌てて駆けつける久蔵。一生懸命に働いて鎮火し、酒を飲んで寝込んでいると、今度は自分の家が火事になり、何もかも無くしてしまう。その後、買った富くじが、一番の千両に当選していることが分かるのだが、富札は火事で焼けて、無くなってしまっている。久蔵が呆然として街をさまよっていると……。

 

名作と呼ばれる落語です。ジェットコースターのように上がったり、下がったりする久蔵の心理が聴きどころ。八代目・桂文楽、五代目・古今亭志ん生古今亭志ん朝立川談志など、名人が、それぞれの世界を作り上げています。

 

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水屋の富

 

水道が普及していなかった場所では、水を天秤担いで売り歩く「水屋」という商売があった。重いし、休むことのできない厳しい商売。主人公の水屋さんは、金が溜まったら、いつかは商売を替えたいと思っている。そんなある日、富くじを買ったところ、これが大当たり。突然、大金を手にするのだが、生真面目な水屋さんは、仕事を休むことができない。仕方なく、床下に大金を隠すのだが、これを泥棒に目をつけられて……。

 

宝くじを扱った落語は、どの噺も、思いもかけぬ大金が当たってしまい、右往左往する人間の様を、面白おかしく、少し哀愁を込めて描き上げます。

 

そこで笑っているあなた。あなたは、思いがけず1等7億円が当たったら、まずどうしますか? パアッーとつかいますか? それとも水屋さんのように、誰にも知られないように、こっそり隠しますか?

 

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