落語家は、YouTubeに高座の動画をアップすべきなのか?(1)
こんにちは、アマチュア落語家の太助です。私は勝手に、落語業界の私設応援団を自認しています。そこで今日は、落語家はYouTubeに高座の動画をアップすべきか? というテーマを考えてみたいと思います。
なぜ、こんなことを言い出したかというと、「私の好きな落語家さんの知名度が、もっと上がるためには、どうしたらいいんだろう?」と、ボンヤリ考えていたからです。
現在、漫画「昭和元禄落語心中」などの影響もあり、落語ブームが起きているといわれます。ホールで開催される落語会は、どこも満員だそうです。
しかし、ホール落語を見ている方はご存知だと思いますが、大手の落語会に呼ばれるのは、限られた、ごく一部の落語家さんだけです。高い人気がある落語家は、様々な落語会やイベントに引っ張りだこです。この売れっ子の落語家さん達には、年中、仕事の声がかかります。
「あの落語家は、客が呼べるから」という理由からです。「あの落語家は、客を持っている」なんて言い方もします。その数は、20名から30名弱。
東京には、前座から真打まで合わせると、550名前後の落語家さんがいます。前述した売れっ子の落語家は、全体の5%程度。では、それ以外の95%、500名以上の落語家さん達は、このブームの波にどうやって乗れば良いのでしょうか?
結論から言うと、やはりネットを活用すべきだと思います。
売れる=知名度×実力×評判×新規客×固定客
「売れる」という要素を分解すると、以下の5つになります。
1)知名度(見たこと、聞いたことがある)
2)落語家としての話芸の実力
3)評判(面白かった、感動した、お客が入っていた、など)
4)新規客をつかむ
5)固定客(ファン、常連さん、リピーター)を増やす
これらは独立したものではありません。1)+2)……+5)や1)×2)……×5)になるものです。
この各要素を上げていくことが、「売れる」や「人気を得る」につながっていきます。例えば、固定客が、「とても面白かった」と言って、次回に知人を連れてきてくれれば、「評判」が上がり、「新規客」が増えていきます。
2)の落語家としての実力は、個人の資質や努力に関するものなので、今回は除くとして、1)の知名度を上げるには、どうしたら良いのでしょうか? 知名度は、新規客の開拓にも直結しますよね。
知名度を上げる一番の近道は、やはりテレビに出ることです。テレビは全国に放映され、落語のメインターゲットである中高年層に、自分を知ってもらうことができます。しかし、テレビで落語家が登場できる枠は、極めて限られています。
では、テレビに出られない大多数の落語家さんが、知名度を高め、自分の芸を見てもらい、それなりに評価され、新規の客や固定客を獲得していくには。どうすれば良いのか?
自分の高座の動画を、YouTubeに戦略的にアップしていくこと
やはり、この方法が良いのではないかと思います。このテーマは、長くなりそうなので、今回はここまでにしておきます(以下、続く)。
蒸し暑い日が続くと、どうしてもイライラしますね。こんな時でも、1日に1回は笑顔になりたいものです。「笑う力」を身につけましょう。